Shinya talk

     

 

2018/05/15(Tue)

新潟女児殺害容疑者の映像に見る人間性と時代様式。(Cat Walkより転載)

新潟女児殺害事件は停滞する為政の膿(この膿はひとえに安倍首相の体内に溜まる膿だが)が蔓延する世の中においてさらにストレスを増大する事案だったが、犯人逮捕に至り、まずは良かったと思う。
このような世の中でこの事案が迷宮入りした場合のストレスは計り知れないものがある。

さて犯人逮捕にまつわる映像に関してだが、この小林遼(23)という青年、外見は一見どこにも居そうな好青年である。
というより色白で目鼻立ちは整い、どちらかと言うと爽やかなイケメンの部類に属するだろう。
服装も白い半袖のシャツにブルーのベストとこちらも爽やか。

だが護送する車内の中の顔に一瞬(1〜2秒間の出来事だが)彼の本性が垣間見え、これほど外面と本性の落差の大きい人間も珍しい。

以下は小林が護送する車内の中で見せた3様の映像である。

小林遼1
@

小林遼2
A

小林遼3
B

この@とAとBの小林容疑者の変貌ぶりがすざまじい。
テレビは動画なので一瞬浮かべた表情だが、この顔にストップモーションをかけ、コメントを吐くような局はなかった。

これは科学的根拠のあることだが、人間の顔の右半分と左半分は異なった性格を擁している。
それは論理的な左脳と感情的右脳の違いが身体的特徴として現れるからだ。
ご承知のように左脳は逆交叉して右半分の身体を支配し、右脳は左半分の身体を支配している。

眼も同じである。
右目は左脳に直結しているため、論理的で数値的なデータ処理を行う、つまり建前の世界である。
外に向かう外交的な視線を持つわけだ。

そして左目は感情を司る右脳と直結するため、怒り、恐怖、驚き、悲しみ、嫌悪、軽蔑などの内向的感情が現れるいわば本音の世界である。

私は写真を撮る時、その人の左眼と右眼を一瞬見ることがある。
これは民族によっても違うが、だいたいその表情は違う場合が多い。
だが韓国の女性というのは左右対称がよくあり、分かりにくい(左右対称だから感情の見えない冷たい印象を与える)。

今回の小林遼容疑者の様に、いわばジキルとハイドのごとくその左右の異相がきわめてはっきり確認できる例はなかなか珍しい。
Aの伏し目がちな彼の顔はどちらかと言うと気の弱い青年だが、Bにおいてはとつぜんその左眼は一見怒りすら孕んで獲物を狙うような眼になっている。
おそらく女児に狙いをつけるとき、彼はこのような眼をしていたのではなかろうか。

ただし、Aの写真にも犯罪を犯す性格的要素が見えないわけではない。
この弱々しい表情は一見”優しい”と誤解されがちだが、この弱々しさはセルフディレクション(自己統治力)が軟弱とも見てとれるわけだ。
つまり左眼に現れる内面の情動を自己統治力によってコントロールが出来ないということである。

そういう意味では今回の護送車内において容疑者がみせたふたつの表情はなかなか興味深い。

とともに子供に自己統治力を与える者が主に父親の役目であるとするなら、小林の家族における父親というのはどのような存在だったのかということが個人的には気にかかるところのものだ。

父性欠損がひとつの今日的時代様式である時、この事件もまたその様式に抵触するものかどうかということは見極めたい。


     

 

2018/05/11(Fri)

イランとの核合意破棄が示すもの。(Cat Walkより転載)

トランプとキムジョンウンの会談場所がシンガポールに決まるまで、水面下で双方の間で行われた熾烈な争いや綱引きはブラックボックスの中の出来事であり、誰もが推測でものを言うしかないわけである。

この耳にタコができるほどの推測の論調は、それはあくまで推測であるわけだから聞くたびに逆にストレスが溜まると言うことになる。

しかしこの事は私の知る限りあまり誰もが言及していないことのように思うが、この水面下の交渉においてトランプがどのように北朝鮮にプレッシャーをかけたかという事は、ある出来事によって既に答えが出ているように思うのである。

それはトランプの突然の地球温暖化国際会議離脱に似た、これまた突然のイランとの核合意破棄である。
この一件は北朝鮮から遠く離れた中近東での出来事だから、それとこれとを結びつけて考える思考が働かなかったとも言えるが、私はこのイランと欧米諸国の間で交わされた核合意からのアメリカの離脱宣言は、アンダーテーブルにおけるアメリカと北朝鮮の綱引きと密接に関係があると思っている。

ご承知のように欧米諸国とイランとの間に交わされた核合意は、経済制裁の段階的解除と引き換えに、今現在、核爆弾を作るのに1年は要するイランの核施設を段階的に閉鎖するというものである。
それまで欧州と足並みを揃えこのイランの核施設の段階的閉鎖に合意していたアメリカが唐突に離脱したと言う事は、北朝鮮とアメリカが水面下においてどのようなやりとりがなされていたかを知る上の重要なヒントになると言えるだろう。

つまりトランプは北朝鮮に対し全面降伏、つまり核弾頭及び核施設の即時破棄を求めたのではないか。
これはあのトランプの強引な自分ファースト的性格からしても容易に想像できることだ。

仮にトランプとキムジョンウンがシンガポールにおいて角突き合わせ、熾烈な交渉に入った場合、全く同じケーススタディーであるイランの核問題を北朝鮮側が俎上に載せる事は容易に想像できることである。

つまりイランとアメリカの間では各施設の段階的閉鎖と経済制裁の解除が等価交換されているにもかかわらず、アメリカと北朝鮮でそれができないのは矛盾しているとのツッコミが必ずや出てくるはずなのである。

夫の不倫を理由に離婚調停に持ち込んだ妻の不倫が夫からツッコミを入れられ、調停不成立に終わる事はよくあることらしいが、それと同じことである。
アメリカは会談の前に交渉が不利になるこの根本的矛盾を払拭しておく必要があったわけだ。
トランプが北朝鮮との交渉の最中、突然アサッテの方向向いてイランに向けて弾を撃った一件は、唐突のように見えそれなりの確固とした理由があったと言うことだろう。
付け加えるならこのトランプの行動はイランに対し即時核施設の閉鎖を求めるイスラエルの意思にもかなっており、トランプの大嫌いなオバマの政策の全面否定と言うお土産もついているわけである。


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