今回の対話の着目点はシリアとウイグル人との関係だろう。
戦乱の場である、シリアに多くのウイグル人がやって来ているという話を聞いた時、私は同じイスラム教徒であるウイグル人がシリア政府との戦いに参戦する目的で来ているとの思いを持っていたわけだが、どうやらそれは思い込みで、彼(彼女)らの行動には別の側面があることを知っていささか驚いた。
確かに長らく続く中国(漢民族)によるウイグル弾圧とウイグル人がシリアにやって来ることとの間に関連はないとは言えないが中には物見遊山のようにシリアに来る人々もいるようだ。
また彼らがどのようなルートでウイグルからシリアに到達するかを聞き、仮にそれが物見遊山であってもその過酷なルートを国家法を冒してまで通りぬける彼らの日本人ではあり得ない生活感には驚きを禁じ得なかった。
Podcast 藤原新也「新東京漂流」